バリバリ伝説 〜塗装面の凍結〜


今回は塗装面の凍結について。



筆者の愛車は購入したのが冬季だったこともあって、納車直後から塗装面が凍結にさらされている。ここではその状況をメモしておきたい。筆者宅はたいしてお金持ちではないので庭先に露天駐車でクルマを停めている。当然、雨や雪は直接クルマの上に降ってくるわけで、0℃近傍で降雪があった場合、半分融けたシャーベットのような状態でボンネットに水分が乗ることになる。




これが翌朝になると凍結するのである。これ(↑)はドアの上部で、水滴は流れ去るか蒸発して残っておらず、空気中の水分が霜になって析出しているもの。雨や雪とはあまり関係がなく、ほぼ毎朝見られるものだ。




こちらはボンネットで、まだ塗装面が新しいので水はピンピンに弾かれているけれども、それがそのまま凍ってしまった。手で触れると塗装面にがっつりと固着していて取れない。無理に剥がそうとするとおそらく塗装面を痛めると思うので、放っておくしかない。エンジンを始動してしばらく走っていると、ボンネット面が温まってきて接着面の氷が融け、ぽろりと氷の粒は落ちる。




しかし冷え込みが厳しいと凍った水滴から霜の結晶が発達してあまり精神衛生上よろしくないカオスな状況になってくる。




なんだかもう、恐竜の皮膚の表面みたいな凄い外観になってしまった(^^;)

この状況は以前乗っていた T30 でも同様で、それでも塗装面に目立った痛みが出てくるまでに12年かかったことを思うと、クルマの塗装と言うのはなんとも丈夫なのだなと思う。



■ 塗装面の寿命はこんなふうに来る




ちなみに塗装面の痛みは一番上のクリア塗装(色の付いていない保護膜のような層)の寿命で決まる。新車のうちはクリア面が厚いので色艶も良いけれども、年月を経るとこれがだんだん薄くなってきて、まだら模様が出てくる。これはクリア面が寿命に達して浮き始めたものだ。




そのうち飛び石が当たったような小傷をきっかけにしてクリア面が剥がれ始まる。こうなると下の色の載った塗装面も一気に剥がれだして 「ドヒャー」 という状態になる。車齢10年未満だとなかなかこういう状態はお目にかかれないと思うけれど、筆者はこれをみて、クリア面の寿命=塗装面の寿命なのだな…と思った。T30では12年目にこれが出て、それをきっかけに筆者は新車に買い替えている。

T32ではこのクリア面が "スクラッチシールド" なる柔らかくて復元力のある素材になっている。氷は水滴から凍結する過程で堆積が膨張するので、凍った部分では塗装面に局所的な応力がかかっていると思われるけれども、それをうまく受け止めてダメージを減らしてくれるのでは…と密かに期待している。




…まあ、さっさと車庫をつくれよと言われればそれまでなのだけれども(^^;)