■ 新・ゲーム開発講座




■ へっぽこプログラミング入門♪


■第1夜:環境構築

さて、そんな訳で環境構築からです。まずは、もっとも単純な Windowsプログラム(スケルトン)から参りましょう。以下のソースをダウンロードしてみてください。

ソース:test1.zip


解凍すると、test1.cpptest1.dsw というファイルが現れます(その他にもいろいろありますが、とりあえず無視!^0^)。VC++が既にインストールされていれば test1.dsw をクリックするだけで、ワークスペースが立ち上がると思います。・・・が、これではあまりに安直ですので、ここは自前で環境構築してみましょう。勿論、VC++のインストール段階から全部解説する訳にはいきませんので、コンパイラのセッティングは各自の自己努力にお任せ致します(笑)。面倒な方は、test1.dswからVC++を立ち上げて、第2夜へ進んでください。

■ワークスペースの作り方

自前でワークスペースを作る場合には、VC++の統合環境を立上げて、
File → 新規作成 でダイアログを開き、Win32 Application を選択してから プロジェクト名(実行ファイルの名前になります。適当な名称を入れましょう♪)を入力します。プロジェクトを生成するフォルダ位置も指定しましょう(デフォルトではプロジェクト名と同じ名前のフォルダが作られます)。プラットフォームはWin32をチェックしておきます。これでOKボタンを押すと、今度はアプリケーションの種類を聞いてきますので空のプロジェクトを選択して終了ボタンを押します。確認のダイアログが出て来た後に、何もないワークスペースが立ち上がりましたね? これで、プログラミングを行うための準備ができました。









さて、人情から言いますとここでいきなりソースプログラムを打ち込みたいところですが、まずは我慢です。ファイル → すべて保存 でワークスペースの設定を保存したら、一旦VC++を終了させましょう。いろいろ始める前に、知っておかなければならないことがあります。

■ワークスペース

まずはプログラミングを行う場所、ワークスペースについてです。Windows上での開発は、ソース、リソース、中間ファイルなどたくさんのファイルが使用されるため、1つのプログラム毎に1つのフォルダを用意するのが普通です。開発途中でフォルダを複製して保存しておけば、途中経過をそっくりバックアップしているのと同じことになります。ちょっと贅沢な気もしますが、ここまでHDDやバックアップメディア(CD-RやMOなど)が安価になっているのですから、時流に従うのが吉でしょうか(^^)。

この開発フォルダの中身をワークスペースと呼びます。 コンパイルのオプション設定やファイル管理情報などを記述した *.dsw ファイルがその心臓部分になりますが、それ以外にもいろいろなファイルが作られますので、ちょっと説明してみようと思います。先ほど作成した新規プロジェクトのフォルダを覗いてみて下さい。まだソースファイルなど1行も記述していないのに、いろいろなファイルが作られていますね。

****.dsp
****.dsw
****.ncb
****.opt
Debug(フォルダ)
注:****はプロジェクト名


dsp、dswファイルはワークスペースの各種設定を保存しておくプロジェクトファイルです。このファイルをダブルクリックすれば、VC++が立ち上がってプログラミング可能状態になります。とりあえずは dsw ファイルをダブルクリックすればコンパイラが立ち上がるんだ、と思っていれば大丈夫でしょう。ncb、optファイルはVC++がメモ代わりに使うファイルですので気にしなくても結構です。

もうひとつ、Debugというフォルダがありますが、これはコンパイル時に生成される中間ファイルやリンク後の実行ファイル(****.exe)を格納するところです。プログラムを統合環境からではなく、単体で実行するときには ****.exe ファイルを Debug フォルダから出しておく必要がありますので注意してください。

■では、いよいよソースファイルを

ここまで来たら、いよいよソースファイルをプロジェクトに追加してみましょう。さきほどダウンロードした、test1.cpp をワークスペースのフォルダにコピーしてください(普通に、フォルダに放り込むだけです)。コピーしたらVC++を立ち上げて、プロジェクト → プロジェクトへ追加 → ファイル とメニューを選んでください。ファイル選択ダイアログが開きますので、test1.cpp を選択してやります。(この追加操作を行わないと、VC++はソースファイルを認識しませんので注意)

あれ・・・何も変わらない ? ・・・ように見えますが、画面左側の FileView というタブをクリックして ****.ファイル (****はプロジェクト名)と書かれた小アイコンをクリックしてみてください。Source Files、Header Fils、Resource Files というのが出てきたと思います。プロジェクトに追加されたソースファイルは、****.c、****.cpp はSource Filsに、****.h はHeader Filesに、そして ****.ico、****.bmp などのリソース(実行ファイルに埋め込まれるデータ…程度に思っていてください)は Resource Files に自動的に格納されています。試しに Source Files をクリックしてみてください。追加した test1.cpp が見えますね。



● 分かっちゃいるとは思うけど・・・代表的な拡張子♪
****.cpp C++のソースファイル
****.c Cのソースファイル
****.h ヘッダファイル
****.ico アイコン
****.bmp ビットマップ


試しに、test1.cpp をダブルクリックしてみてください。ウィンドウにソースの内容が表示されて、編集可能な状態になります。ここでは、まだファイルをいじるのは控えておいて、とにかくコンパイルしてみましょう。Ctrl+F5を押してみて下さい。「このファイルは存在しません。ビルドしますか?」とダイアログが 開きますので「はい」と応えると、コンパイル→リンク が進行し、
白いウィンドウが開きます。





さあ、どんなウィンドウでしょう。キーを押しても、なにも反応しません。ただしキャプションバー(ウィンドウの上にある横長の帯)をつまむと自由に移動でき、バーの左肩にはタイトル文字(そのまんま"たいとる" ^^;)とアイコンパターンが表示されていて、右上のボタンで最大化/最少化/終了が出来ます。これが、ここで扱う最少のプログラムです。
内容については、次回以降、順次解説していきます。すべては、ここから始まります(^^)。