特集/企画


アサガオをサツマイモに接ぎ木して盆栽にしよう(その1)




また訳の分からない企画ですみませんw 旅と写真のサイトなのに何故園芸ネタが…というツッコミが入りそうですが、まあ気にしないで逝きましょう。今回は夏休みの自由研究ネタになりそうな企画です。内容はタイトルそのまんまです。サツマイモにアサガオを接ぎ木して育ててみようというものです。接ぎ木って何やねん、という方もおられると思いますのでまずは実物をご覧ください。




ただのアサガオじゃないか、と思われるかもしれませんが良くみるとサツマイモに接ぎ木してあるのが分かると思います。サツマイモのにアサガオを接ぎ木するのはサツマイモの品種改良(→交配)の手段としてしばしば用いられますが、芋に直接接ぎ木してこういう形で盆栽にする酔狂?な事例はあまり見かけません。産業的にはあまり意味がないからかも知れませんね(笑)




■ どうして接ぎ木が可能なのか

アサガオもサツマイモも同じヒルガオ科の植物で、種類が近いためです。さきに述べたようにサツマイモの品種改良では 苗→苗 の接ぎ木はしばしば行なわれます。サツマイモは基本的に芋から芽が出て増えるのでそのままでは交配が起こりません(花が咲くには咲くのだけれど交配して種を得るのが難しい)。そこでアサガオを接ぎ木して交配させ、サツマイモの 「種」 を得るという品種改良の手段が用いられるわけです。ただしここでは鑑賞用の鉢植えサイズの固体を作りたいので、弦が延びまくる 苗→苗 ではなく、視覚的にもインパクト?のある 苗→芋 に挑戦しましょう。



■接ぎ木の方法

ではさっそく方法です。用意するものは以下のとおりです。高価なものは何も必要ありません。接ぎ木の時期としては5月中旬〜6月初旬くらいの十分暖かくなってからが良いでしょう。

・サツマイモ (スーパーの特売品で十分:1本¥50)
・アサガオの苗 (園芸店の特売品で十分:1本¥98)
・植木鉢 (プラスチックの安物で十分:1個¥98)
・カッターナイフ
・ビニール紐

1) イモとアサガオの苗の準備




さて激安品で十分なサツマイモとアサガオですが、多少の注意が必要です。まずサツマイモは、スーパーで買ってきていきなり接ぎ木はできません。一応食品として販売されているので、冷蔵ケースにはいって保管されていることが多いからです。つまりイモにしてみれば真冬で眠っている状態なのです。

そこでまず適当な入れ物に3〜5cmほど水を張ってイモを浸し(→水分を与える)、そのまま室温で1〜2週間ほど放置して細胞の目を覚まさせます。イモの表面からいくらか根が出てくれば覚醒(そんなオーバーな:笑)成功です。

アサガオの方は、双葉が開いて本葉が2〜3枚出たくらいの状態のものを選びます。接ぎ木をした直後は養分を吸い上げられず、まず双葉が枯れてしまうので本葉が残るようにしておく必要があります。品種としては、園芸用の巨大輪や変り種品種は環境変化に弱いのでなるべく原種にちかい丈夫なものが望ましいと思われます。・・・が、今回は特売品が巨大輪しかなかったので、虚弱体質だけど頑張れよということで、このまま突っ走ります(笑)


2) 接ぎ木




アサガオの根の部分を写真のようにV字型にカッターで切り落とし、サツマイモに切り込みを入れます。ところでサツマイモには上下があり、根の出る方向とと芽の出る方向が決まっています。なるべく芽の出るほうに切り込みをいれたいところですが、過去の事例からみると逆さまになっても必ずしも失敗するわけではないようです。




イモの切り口と苗の切り口がぴったりと合うように差込み、上からビニール紐で縛って固定します。イモ1本に苗を2本くらいまでなら挿せます。




この状態で、植木鉢に土を入れてサツマイモを立てます。なにやらケッタイな外観ですがまあ気にしない、気にしない(笑) なおアサガオは土の養分ではなくサツマイモ内部の養分で成長するので、肥料などは不要です。なお接ぎ木後は直射日光や風雨にはさらさず、しばらくは日陰に置いておきます。水をやるときは継ぎ部分が癒着するまでイモの切り口部分に直接かからないようにします。

この鉢の成長の記録はこちらを参照くださいヽ(´ー`)ノ → 【成長の記録2006】