■2005.10.13 那須山頂で紅葉はじまる (その4)
■ その先にあるもの 〜ひょうたん池コースへ〜
さてランチタイムの後は、そのまま同じコースを戻っても良いのだが天気も良いので別コースを行くことにする。ひょうたん池から先に抜けてみよう。
ひょうたん池は姥ヶ平から200mほど東に寄ったところにある池塘と池の中間くらいの水溜りである。周囲から直接流れ込む川はなく、周囲に衛星状にいくつかの小さな池塘がみられる。もう少し条件がよければ湿原になっていたかもしれない。
池までは細い木道が続く。写真ではわかりにくいが溶岩のゴツゴツした岩肌が続いており、木道の上を歩かないとかなり進みづらい地形になっている。
これがそのひょうたん池である。”逆さ茶臼” の撮影できるおそらく唯一のスポットだ。本日は天候が素晴らしく、風もないので湖面は鏡のようだった。
池に流れ込む川などは一切無い。周辺の山々から流れ下った雨水が溜まっているだけだが、水はとても綺麗だ。ちょうど色づいた落ち葉が湖面に散在していた。
…とはいえ、後から後からハイカー軍団がやってくるのであまりゆったりともしていられない(^^;)。撮るべきものを撮ったら場所を譲るのがマナーなので、するりと後退した。
■ ハイマツ帯を横断してみる
さてここからは正規の登山道からは外れて、朝日岳方面にハイマツの原野を横断することにする。周囲は低木ばかりで視界が効くので位置を見失うことはない。かすかではあるが登山者の踏み跡もあって、なんとなくこのへん?的なあたりはつくのである。
※補足(2016/05/10):この当時はハイマツ帯横断はごく普通に出来ましたが、現在では植生保護がうるさく言われるので推奨されません。踏み跡もほぼ消滅しています。
とはいえ、足元はこんな感じで溶岩とハイマツの上を踏み越えて行くことになる。
見渡す限りのハイマツ原。
あたりには昔の火砕流で枯れた立ち木が散在する。これを間近で見ようと思ったら、正規の登山道ではムリだ。
根の部分だけ残して朽ち果てた枯れ木が散在する。元は高木だったものだ。緑の絨毯のようにみえるのはびっしりと生えた高山植物の群生で、火砕流で焼かれた台地をゆっくりと覆って最初の表土を作っている。。
申し訳ないところだけれど道がないので踏んで越えていく。スポンジのようにふわふわとした感触で、マットレスの上を歩いているような感触だ。
こんなに小さな姿ではあるけれど、これでも 「木」 なのだという。群生して網目状に絡まった根の間に、わずかばかりの土を保持して生きている。やがてここに、さらに大きく育つ樹木が進出してくるのだろう。
<続く>
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