2012.02.05 雪の塩原温泉〜鶏頂開拓(その1)
塩原の山の中を流してまいりましたヽ(・∀・)ノ
特に何か用事があったわけではないのだけれど、塩原から鶏頂開拓のあたりを軽く流してみた。塩原温泉街から先は日塩もみじラインを登っていくコースである。ここは関東地方にあってお手軽に雪国感覚を味わうことの出来る、この時期のちょっとしたお勧めスポットでもある。
さてこの日は、朝起きると超絶ピーカンの青空が広がっていた。
昨日まで雪雲が掛かっていたこともあり平地からみても新雪感が感じられる。こういう日は 「カメラを抱えてGO!」 と出かけるのが、正しい暇人の休日の過ごし方だろう(笑)
そんなわけで早速、塩原方面を目指してみる。いつもの那須塩原駅を基点としてまず高林に向かい、そこから r30 に乗って関谷を目指す。
ここはまだ平地である那須塩原市の折戸付近である。幾分、白い雪がうっすらと積もっているけれども、深さはせいぜい1〜2cm程度だろうか。
■塩原温泉街
R400に乗って関谷から塩原渓谷側に入ると、だんだん雪が増えてくる。
交通量の多いR400から脇道に入ると、圧雪状態になっていた。幹線道路はクルマのタイヤで踏まれてアスファルト面が露出しているが、やはりノーマルタイヤで登ってくるのはお勧めできない。
温泉街に到着。積雪は5cmくらいだろうか。ところどころ道路が凍結している。
温泉街の裏山、名無山をみると頂上付近が白くなっていた。ピンポイントであそこだけ雪が降った…ようにも見えるかも知れないが、あれは樹氷だ。日が昇るとすぐに融けてしまうのだけれど、このあたりの標高でもぎりぎり見ることができる。
ちなみに名無山とは文字通り名前の無い山である。この付近には名前の無いローカルピークがいくつもあり、適当なかっこいい名前でも付ければちょっとした観光効果などもあるのではないかと思うのだが…まあ話が変な方向に行くのもアレなのでツッコミはほどほどにしておこうw
■新湯
温泉街を過ぎてからは、日塩もみじラインを登っていく。雪の融け方をみると、下りよりは登り車線の方が交通量が多いらしい。ほとんどはスキー客なのだろうな。
新湯温泉のあたりまで来ると、積雪も10cmを越えるくらいになって冬の温泉らしい風情になってくる。ここは共同浴場の 「寺の湯」 だが、ちょっと一風呂…と思って入ろうとしたらカギが掛かっていて入れなかった。…時間制限なんてあったっけ、と思いつつもここは素直に諦める。
ちなみに昔はここに円谷寺という寺が建っていて、共同浴場は寺の風呂の跡と言われている。源泉温度74度、pH 2.2という草津温泉並みに強酸性の熱く濃い温泉だ。奥の斜面から濛々と煙が上がっているのが源泉のl沸く噴気孔で、温泉街の湯はここから引湯している。
ここはかつては硫黄鉱山の鉱区として登記されており明礬などが採取されていたのだが、現在では温泉としてのみ利用されている。温泉の発見は江戸時代に旧温泉街が地震で壊滅して以降のことで、最後まで旧温泉街(元湯)で復興を目指していた残留組が、二度目の地震で再度壊滅の憂き目にあってから移転してきたものだ。先行組が移転した先が古町と呼ばれているのに対し、こちらは後発なので新湯と呼ばれるようになった。
すぐ脇には爆裂火口の碑が建っている。火口ってナニよ?的な人もいるかもしれないけれど、実はこの温泉は高原山塊のローカルピークのひとつ、富士山の噴火口の中にあるのだ。もみじラインはそこを掠めるように通り抜けている。
どういう訳か栃木県の活火山というと那須の茶臼岳と奥日光の白根山のみが取り上げられて塩原の富士山が忘れ去れているような気がするのだけれど(^^;)、規模は小なれどここも立派な火山である。かつての塩原化石湖を作ったのもこの火山なのであり、塩原の地質を考える際には欠かせない山であることを覚えておきたい。
…が、そうは言っても温泉に入れないのではこれ以上紹介のしようが無い。
氷柱(つらら)と湯煙と硫黄の香りがイイカンジなのを惜しみながら、先に進むことにしよう。
<つづく>
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