2013.07.06 霧降高原でニッコウキスゲを見る
霧降高原に行って参りました (´・ω・`)ノ
そろそろニッコウキスゲの季節なので霧降高原に行ってみた。便宜上MAP上では那須塩原駅から出発したようにコースを描いているけれども、実は今回は熊谷の秘密基地から週末帰省する際に立ち寄っている。そろそろ夏の観光シーズンでもあり、朝のうちに瞬間ハイキングでひょろっと上ってきたのである(^^;)
■霧降高原への道
さて今回のミッションは朝のうちの瞬間訪問なので、途中経路は高速道路でしゅるるる〜んとショートカットである。
東北自動車道の宇都宮ICから日光道路に入り、そのまま今市ICまでノンストップで走っていく。何故に日光ICではなく今市ICなのかというと、特に何か意味があった訳ではなく、単に買い換えたばかりのカーナビ(1万円少々のポータブル型激安品 ^^;)がそういう案内をしたからなのであった。
・・・が、やはり安物カーナビの案内は品質がイマイチというか、筆者は一部の道路マニアの間で 「酷道」 として有名らしいR245に案内されてしまったのであった。 …なんてこったい(爆)
もはや対向車が来てもすれ違うことの不可能な罰ゲームのような道幅♪ …これはどう見ても国道というより林道級の隘路なのだが、まあこれはこれで面白いルートなので、郷に入れば長いものに巻かれろ式(なんだそりゃ)に走ってみることにする。
ちなみに画面左側にピンボケで写っているのがこの道を案内しやがってくださったカーナビ様である。ちなみに今は隠居の身となった先代ナビは、パチンコの景品(!!)を人様からもらったもので見るからに怪しげな機種だった。今回はそれよりはマシだろう…とAmazonの評価を頼りに人気機種らしいものをポチったもので、筆者的には貧乏なりに期待のルーキーを投入したつもりなのである。
しかし案内品質は値段相応であることが早くもデビュー戦で露呈ヽ( ̄▽ ̄)ノ♪ この機種を買った人が首都圏から霧降高原を目指した場合、もれなくこの山道にナビゲートされてしまったらそれはそれで罪作りな話なので、メーカー様には早急に対策しやがって戴きたいところである(核爆)
さて文句はホドホドに、何とか九十九折のクネクネ区間を通過して秘境を脱出。予定にはなかった大笹を経由して、当初の思惑とは逆方向から霧降高原道路に入り、展望台までたどり着いたのはもう午前5時近い頃であった。
日の出の時刻=午前4:30を目指してきたのに少々不覚をとってしまった訳だが、天候は期待していたような晴天ではなく、ご来光はどのみち望めなかったのでまあいいか…と気を取り直す(^^;)
それでも視界は十分に確保できており、遠くの山々は朝もやに煙ってイイカンジになっていた。
見れば山々にまとわりつくように、水蒸気が立ち上っている。…あれは木々の朝露になるのだろうか。 "霧降" 高原とはよく言ったもので、ここは早朝には霧や靄(もや)がよく掛かる。まさに神仙的な風景で、かつての山駆ける修験者たちが神懸り的な何かを感じたのも頷けよう。
■キスゲ平
そのまましばらく行くとキスゲ平園地に到着する。ここはかつてはスキー場だったところで、森林を切り開いたところにニッコウキスゲが繁茂している。一時期は鹿の食害で花芽が食べられてしまい株数が半滅したそうだが、現在は徐々に復活してきているらしい。
ここではスキー場が閉鎖された後も、しばらくはリフトが稼動していて上空からキスゲ平を見渡すことができた。しかし昨年の園地化工事でそれも完全撤去となってしまい、現在では徒歩で上るしかなくなっている。展望台のある小丸山山頂までは駐車場から水平距離でざっくり1kmといったところである。ただし標高差が350mほどあるので、東京タワー(高さ330m)を根元から最上部まで徒歩で上がるくらいの運動量が必要となる。
…ということで、さっそく整備されたばかりの遊歩道(…というか、ほとんど階段だな ^^;)に入って、ともかく登ってみることにしよう。
歩き始めると、もういきなりキスゲの花畑が広がっている。写真奥の柵のように見えているところが遊歩道の脇道で、階段を一直線に登っていくことももちろん可能なのだが、花を眺めるならこの脇道側に出てクネクネとあっちこっちに寄ったほうが変化のある風景を眺められる。
ここは園芸品種のユリ園のような派手さはないけれども、笹原に混じって黄色い花の群れが点々と続いていて、日本の正しい高原の風景といった感じになっている。…これで日差しがあったら、なお良かったんだけどなぁ(^^;)
ところでニッコウキスゲは日光に固有の種ではなく、たまたま日光に多く見られたキスゲがご当地俗称としてそう呼ばれるようになったものらしい。キスゲという名称は "黄色い菅笠(すげがさ)に似た花" という意味だそうで、和名では禅庭花(ぜんていか)とも呼ばれる。
この花の寿命は、たった一日しかない。英名はそのままズバリ Daylily (1日百合)といい、早朝、明るくなる頃に咲いて、夕刻には萎んでしまう。花芽は次々と育ってくるので翌日にはまた次の花が咲くのだが、その輪廻のサイクルもおおよそ10日程度で打ち止めとなる。
霧降高原は標高差のある斜面に群生地があるので、これがゆっくりと帯のように登っていき、全体としては見頃は6月末から7月末までおおよそ一ヶ月ほどに及ぶ。状態がよい時期を狙うなら垂乳根株(=萎んだ花が垂れ下がっている)ばかりになる前=シーズン前半が狙い目だろう。
さてデジ一眼ばかりではなくたまにはコンデジも活躍してみろよ、ということで Nikon Coolpix S8000 でマクロ撮影をしてみた。こういう用途には接写に向いたコンデジがなかなか良い働きをする。花は距離を開けすぎるとちょっと風が吹いただけでもフラフラ動いてしまうので、特に芸術性を追求しないのであれば一眼レフにマクロレンズを付けるよりも、距離を詰められるコンデジのほうが実は取り回しがラクで失敗写真が少ないのだ(^^;)
ところでキスゲの花は、よくみると上下方向が非対称である。雄蕊も雌蕊も花の下側ぎりぎりの縁に沿って伸びて、途中から上に大きく反り返っている。一説によると環境の厳しいところで受粉を確実に行うため、昆虫がとまり易いようにこういう形状になったとも言われる。同じユリ科でも比較的低山に咲くヤマユリなどにはこれほど極端な形状にはなっておらず、キスゲの特色のひとつとなっている。
もしこの形状を獲得したお陰で生存の確率がほんの少しでも強化されて、他の植物との競争に勝ち、結果として広大な群生地を生じたのだとすれば、進化とか淘汰というプロセスについての面白さを感じずにはいられない(^^;)
■天空回廊
さて斜面をずんずんと登っていくと、やがて視界が開けて遠景がよく望めるようになってくる。案内板によると、このあたりが天空回廊と呼ばれるビューポイントになるらしい。凡百の観光地によくある名前負けした景観とは異なり、ここは間違いなく本物の天空感が味わえる。はるか向こうには "霧降り" の雲海が見え、手前にはニッコウキスゲの群落が広がっている。
曇り基調なので相変わらず日差しは得られないけれども、適度な雲を戴いた山々というのも仲々に捨て難く、それをバックにキスゲを撮るというのもまあ悪くない。ロケーションがすばらしいので、視界さえ通っていれば何とでも料理できてしまうのがこの付近の良いところだ。
多少惜しいところがあるとすれば、まだ時間帯が早朝で十分開ききっていない花があるところで、本来ならもうあと2時間ほど待ったほうがお花畑感はアップしたかもしれない(^^;)
…とはいえ、"ちょこっと観光" レベルの瞬間立ち寄りとしては十二分にキスゲ感を堪能できている。筆者的には、まあ満足してよいレベルの景色が見られたと思うことにしよう。
さていよいよ頂上の展望台がみえてきた。この先には本格的な登山道が続いており、その気になれば女峰山まで歩いていけるのだが、今回はひとまずこの展望台がゴールである。ニッコウキスゲの開花前線はまだここまでは上がりきっておらず、花はちらほら…といった状況だ。
そんな訳で、小丸山山頂に到着 ヽ(´∀`)ノ …おお、いい眺めだ〜♪
登ってきた駐車場方面を見下ろすと、こんな景観である。これを見ると 「あれ?…あんなに咲いていたニッコウキスゲの花はどうなったの?」 …と思う人がいるかもしれない。もちろん、花はちゃんと咲いているのである。ただし人工的な花畑と違って、キスゲの花は開花密度が低いのであまりにも遠くから眺めると背景の草色に埋もれて目立たなくなってしまうのだ。つまり "適度な距離感" をもって見ないと、なかなか絵になる写真は撮れない。(※こういうことは観光ガイドブックではなかなか教えてくれない)
ちらほらと足元では花が咲き始めているので、あと数日から1週間も待てばいい感じの景色になるのではないかと思う。来週ここに登る人は、きっと極楽のような景観を堪能できるのではないだろうか(^^;)
さて南側に目を転ずれば、朝霧に霞む日光の市街地が良く見えた。まさに "八雲立つ" という感じの神仙的な風景で、こんなのを見下ろしながらキスゲが咲き乱れているというのは、あまりにも出来過ぎな風景のように思える。…それにしても、日光というのは実は凄いロケーションのところに開けた街なのだな (´・ω・`)
しばし、ゆったりと沸き立つ雲の流れを眺めながら、筆者はヌルいCCレモンで一服した。
・・・ん? どうしていつものように缶コーヒーじゃないんだって? …それは 「スキー場の跡地なんだし展望台に自販機くらいあるだろう」 と思った筆者の予想が甘く、実際に登ってみたら文字通りの展望台しかなかったからなのである(爆) …いやまあ、いいんだけれどね(^^;)
山頂で一服して降り始めると、入れ替わるように一般の観光客がゾロゾロと上ってくるのが見えた。ニッコウキスゲの開花はTVや新聞でも報じられており、本日は観光客の大量来訪が予想されている。渋滞に巻き込まれる前に撤収するのがオンシーズンの正しい(?)山道楽の作法らしいので、筆者もそれに倣うこととしよう。
■帰路
そんな訳で、駐車場で列を作っている観光渋滞の皆様にクルマ1台分のスペースを譲り渡して、キスゲ平を後にした。この時点で日光方面に抜けると市街地でさらにひどい渋滞に逢うので、帰省路としては敢えて逆張りして大笹経由で川治→塩原と山間部を抜けていくコースを採った。
途中、大笹牧場でジンギスカン定食でブランチを取り、川治では足湯、塩原でも温泉をハシゴしてゆったりと行く。…なんだか週末帰省にしてはえらく観光チックなコースな気もするけれど、これでも都会でちょっといい店で一杯やるより遥かに安上がりで、浮世の渡世に疲れた貧乏人にはちょうど良いリフレッシュなのである。
カメラを片手にそんな風景を眺めながら行く山野辺は、下手なサプリメントなどを飲むよりよほど健康に良さそうに思える。…こればかりは、田舎に住む者ならではの特権かもしれない(^^;)
<完>
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