2013.10.06 姥ヶ平の紅葉(その1)
姥ヶ平の紅葉を見てまいりました (´・ω・`)ノ
今年も那須の代表的な紅葉の名所、姥ヶ平の色づきがいい感じになってきたようなので出かけてみた。筆者的には那須の秋はこれを見ないと始まらないので毎年通っていたりするのだが、今年は所要があって午前中に降りてこないといけない事情があり、余計なところは回らずにロープウェイでショートカットして現地を直撃、然る後にすみやかに撤退…というコースでレポートしたい。
■ 実は天候はかなり微妙だったのだが ( ̄▽ ̄)
さてこの週末は南海をウロウロとしている台風23号に引きずられた雲が実にいやらしい感じで日本列島を覆っていて、紅葉狩に出かけるにはかなり微妙な(…というか最悪に近い?)状況となっていた。関東地方は広く雨が降っており、一般的には山の行楽どころではない…というのが、大方の認識ではなかったかと思う。
しかし紅葉の進展具合としては実はこの週末は狙い目の時期だったのである。最低気温が5℃以下(→紅葉の色づきが鮮やかになる条件)となった日が 9/26 から 9/30 まで5連続となり、昨年の観察事例から類推してそろそろ見頃と判定してよさそうな時期に差しかかっていた。
その意味ではこの冷え込み時期の後半、つまり先週末(9/29頃)に登ってもまあ悪くはなかったのだけれど、那須ロープウェイ公式サイトにアップされた9/27の写真をみるともうあと数日待ちたいくらいの色づきだったので、筆者は次の週末まで一週間先延ばしにする判断をしていたのである。
しかしそこに今回の雨(というか台風)が来てしまった訳で(^^;)、お陰で筆者はこの "紅葉の神様の試練" にどう立ち向かうべきか、即席で何らかの決断をする必要に迫られたのであった。
もったいぶらずに言えば、結論は 「とにかくGo!」 …である。現在日本列島に掛かっている雲は台風本体の積乱雲ではなく、前線に沿って比較的低層に出来た雨雲と推察される。その高さは天気予報を見てもよく分からないけれど、仮に1000m程度であれば山に登って突破できる可能性がある。そこで、行かないで後悔するよりは行って後悔しよう…と、途中撤退もありの前提条件でトライすることに決めたわけだ(^^;)
※ちなみに今年は台風の当たり年らしく、南海を移動する巨大な渦巻きパワーで夏の空気と冬の空気が日本上空でぐわんぐわんと入れ替わって寒暖の差が大きくなっている。この変動に引っ張られて紅葉チェッカー上では移動平均(5day-MA)で均したグラフがヨタヨタとしており、昨年と比べると少々難しい判断ではあった。
そんな次第で午前二時過ぎに自宅を出て雨の中を殺生石方面に向かう。この天気なら駐車場の混雑は無い筈だけれども、昨年の超絶フライングラッシュを経験してるので念のため早めに出発することにしたのだ。
殺生石を過ぎてボルケーノハイウェイに入り、展望台から湯本温泉街方面をみると、空はスーパー曇天で、地上付近には夜霧らしいものが立ち込めているのがみえた。…なんだか昔の屏風絵に出てくる雲みたいだな。
霧雨の中、とりあえずロープウェイ山麓駅の駐車場に入ってみたが、やはり雨天ということもあり誰もいない。周囲は何もみえないので、ひとまず仮眠して夜明けを待つことにした。
…が、ふと空を見上げると、霧雨だから当然曇の中なのだけれど、しかしときどきそれが晴れる瞬間があって、いくぶんボヤケ気味ではあるけれども星が見えるのである。
今夜は新月なので本当に晴天であれば降るような星が見える筈だ。雲がかかって等級の暗い星までは見えず、明るい星だけが見えているわけだが、しかしそのお陰で雲の高さが案外低いということがわかる。…さて夜が明ける頃には、これがどうなることだろう。
■ 雲海の上
やがて夜明けの時刻となった。
空が青い…と思ったら、なんと筆者は雲海の上にいた。おお…読みが当たった♪ヽ(^ー^)ノ
気がつけば駐車場には既に10台ほどのクルマが入っており、筆者と同類らしい人の姿がいくらか散見された。みな雲海をみて 「…こりゃぁ見事だねぇ」 などと言っている。
天気予報を鵜呑みにして出かけるのをやめてしまったら、これを見ることはできなかった。諦めなかった者達だけが見ることのできる、至福の光景である。
日が差してくると、朝日岳の斜面が綺麗な染まり方をしていた。
紅葉シフトで早朝勤務にやってきた駐車場の誘導係氏によると 「今年の朝日岳は今日がピークでしょうねぇ」 とのことだった。姥ヶ平の方面はどうですかと聞くと、先週水曜日(10/2)頃から見頃になっているがまだしばらくは大丈夫だろうと言う。
ただ雲海の上にいるといってもその高さはロープウェイ山麓駅ぎりぎりのレベルで、風に巻き上げられた雲の塊が頻繁に流れてきて視界を遮ろうとする。日が昇ると雲海は上がってくるのが常なので、この分では今は晴れていてもやがては飲み込まれてしまうだろう。やはり今日のコンディションでは、寄り道なしで Hit & Away で姥ヶ平までアプローチするのが正しい道のように思える。
ロープウェイの試運転は予定より早く始まった。晴天が来たので始発の時間を繰り上げて運行開始するらしい。東野交通は天気商売の機敏さが分かっていて、空気を読んだ対応をしてくれるのがいいところだ。
■ 9合目
そんなわけで臨時の始発便で山頂駅まで上がって見た。おお見渡す限りの雲海♪
とはいえ青空は覗いていても雲の塊が次々と湧き上がるように過ぎていき、決して万全という感じではない。ロープウェイのアナウンスでは 「大気の状態が不安定だから気をつけろ」 という趣旨のメッセージが流れていた。…気をつけろと言われても具体的にはどうしようも無いような気がするのだが…(^^;)
■ 巻き道を行く
さて今回は寄り道なしの一直線アタックなので山頂はスルーして巻き道のほうに逸れ、牛ヶ首を目指していく。足元でガンコウランの緑に浮かぶドウダンの赤が鮮やかだ。
草紅葉もいい感じに染まってきている。雲海を背景に据えると高山の秋の雰囲気が出て非常にいい。
夏の間は緑色一色だった斜面が、秋になるとそれぞれの樹種に応じた固有の色に染まって群落の分布を浮かび上がらせる。今日のコンディションはコメススキの穂の白と紅葉の赤、黄が同時に立ち上がって色の対比が美しい。
さて歩いている間にも、雲がどんどん湧き上がってきて視界を遮り始めている。
雲の流れは遠くから見ると遅いようにみえるかもしれないが、人間が歩くよりもずっと早い。姥ヶ平に到着するのと飲み込まれるのと、どちらが早いだろう。
それにしても今年は色の乗りが例年になく素晴らしい。
数日間泊り込みで紅葉を狙っているというカメラマン氏に聞いたところ、今年は霜が一度も降りていないのと寒暖の差が激しかったのが良かったのではないかと言っていた。適度に雨や霧もあって、水分もいい具合に供給されたらしい。
※ちなみに紅葉の赤色のもとであるアントシアニンは水溶性の色素で、葉の表面の細胞一層にのみ作られる。リンゴの皮の赤色も色素としては同じで、やはり表面のごく薄い領域にだけ作られて中の果肉には色は乗ってこない。このたった数ミクロンの薄皮の中で起こる化学反応の条件の良し悪しが、紅葉の美しさを決めている。
少し進んで、行人道方面の谷間を埋め尽くすドウダンの群落が見渡せるあたりにやってきた。
…本当に、こりゃ真っ赤だねぇ(´・ω・`)
案の定、雲がどんどん湧き上がってきて視界は微妙になってきたが、まあこれはこれで不思議な幻想景観といえなくもない。
牛ヶ首が近くなってくると、ふたたび高山植物のガンコウランとの混生地帯になり、赤と緑の色彩がおもしろい風景となってきた。全面赤一色というのも悪くないけれど、こういう色の対比も趣がある。
雲=霧による水分補給を受けて、秋だというのに緑の絨毯=ガンコウランの緑は瑞々しい。
これが火山弾と砂礫の斜面に薄くひろがって、ほんのわずかな土壌を根で保持しながら生態系を維持している。毎度の事ながら、よくこんなところに生活圏を広げているなぁ…と関心しないではいられない。
<つづく>
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