写真紀行のすゝめ:ハードとか


サブ機としてのコンデジ


前節まででさんざんデジ一眼を押しておいてナニですけれども(爆)、筆者はサブ機としてコンデジもよく使います。ネット上では一眼レフを2台持ってそれぞれ専用のレンズを付けっぱなしにする話をよく聞きますが、実際にやってみると予想以上に重くて取り回しが面倒なので(笑)、筆者はデジ一眼+コンデジの軽量凸凹コンビで出かけることが多いです。




メモ用途としての活用


筆者は現在 Coolpix W300 というコンデジを使っています。もちろん、デジ一眼(Nikon D300、D7000、D750、D780)を持っているからには旅に出るときはそちらがメインで、活用頻度としては デジ一眼:コンデジ=9:1 くらい…いやもっと低いかもしれません。 この機種は一応カタログスペックとしては ISO 6400 までの感度があります。しかし目いっぱい感度を上げると画質がノイジーになってしまうので、普段は感度制限つきオート (ISO 125~800) で撮れる範囲での運用をしています。




…で、これをナニに使っているかといいますと、携帯性を優先してメモ代わりに使うことが多いです。史跡を訪れた時の解説文とか、ローカル線の時刻表とか、自分の乗ってきたレンタカーの車種や駐車位置を忘れないように(笑)とか、まあいろいろです。

デジ一眼でももちろんこの種のメモ撮影は可能です。しかしメイン機はガンガン撮影を続けて枚数が積み上がっていくので、後からいざ特定の1枚を見直そうとしても探すのが大変です。作戦行動中はなるべくメイン機の電池の浪費は避けたいので、長時間液晶を点燈しての検索は控えたいところです。これが撮影頻度の低いサブ機ならそう何百枚も遡らなくても目的のメモ画面に到達できるので、ちょこっとした見直しや確認にはちょうど良いのです。

撮影した画像の帰宅後の扱いは、一眼とは別フォルダにしておいても悪くはありませんが、一眼レフの画像と同じフォルダに突っ込んで日付(時刻)順でソートしておくことが多いです。Nikon機では一眼レフの画像は DSC_****.jpg 、コンデジは DSCN_****.jpg のファイル名で記録され、一緒のフォルダに入れてもファイル名がダブったりしません。時刻ソートで2機種の撮影画像をj系列順に並べておくと後日見直す時に前後関係がわかりやすくなります。

こういう運用をしていると、だんだんと同じクラスのカメラを2台携行しているより凸凹コンビで片方を軽量にしておいたほうが何かと便利という気分になってきます。…まあ、人によって流儀は異なるかも知れませんけれども(^^;)




狭いところはコンデジで乗り越える


コンデジならではの用途として、狭いところを乗り越えるピーピングカメラ (…という書き方をするとあまり印象が良くないなぁ:笑) 的な使い方があります。



たとえば金網とか格子戸とかの向こう側を撮りたいとき、デジ一眼のレンズは直径が大きいので隙間に突っ込めないことがあります。これがコンデジならレンズ径が小さいので網の目のスキマから十分に撮影ができるのです。こういうシチュエーションは突発的によく遭遇します。一眼レフしか持っていない状況だとちょっと悔しい思いをしますが、ポケットにコンデジを忍ばせておけば何とでもなります。




安価なマクロとしての活用


さらには、安価なマクロ撮影用としての用途があります。そんなもん一眼レフにマクロレンズを付ければいいだろう、との当然のツッコミがあろうかと思いますが、これが案外面倒でなかなか交換しないものなのですよ。

もちろん花などを気合を入れて撮ろう、という意図がある場合はマクロレンズを携行することもありますが、メシを食った記録程度ならポケットに忍ばせておけるコンデジで十分です。



コンデジはもともと近景に強い作りになっていて、マクロモードにすると1cmくらいまで寄ることができます。一眼レフの標準的な中望遠系レンズでは最短撮影距離が50cmほどもあって食事メニューなどを撮ろうとすると立ち上がるか中腰の姿勢で構える必要がありますが、コンデジなら全て座ったまま撮影が完結します。店内が混雑している場合など、変な注目を浴びなくて済むというのは割りと重要です(^^;)


また意外なところでマクロ機能が活躍するのが印刷物の撮影でしょうか。入場券や無料配布のパンフレットなど、筆者は旅の雰囲気を盛り上げるアイテムとしてよく使っています。

小印刷物の取り込みならスキャナーでスキャンすればイイじゃない…という意見もありそうですが、それだと取り込んだ画像をプリンタで出力すればデッドコピーが出来てしまうので、おそらく著作権的にかなり黒に近いグレーではないかと筆者は思っています。というかチケット類などは印刷された物体としての存在が重要なので、やはり物体の写真を撮りました…というカタチにしておきたいと思うのです。だから筆者はスキャナーは使用しないことにしています。

なお神社仏閣などで 「これブログに載せてもいいですか」 と聞くと大抵の場合 「どーぞ、どーぞ」 という反応が返ってきますが (…というかダメと言われたことがない ^^;)、中には無料配布の資料だけど撮影されるのはイヤという施設があるかもしれません。このあたりはケースバイケースで対応するべきでしょう。