2009.04.11 那須野の桜処を巡る(その2)




■東那須野公園




次に訪れたのは東那須野公園である。那須塩原駅の南1kmほどのところにある稲荷山(峰山)に作られた比較的新しい公園で、規模の割にまだマイナーである。標高は298mと小振りながらも見晴らしの利く立地である。




上ってみると、ちょうど水仙と桜がイイカンジになっていた。ここも電線、街灯の類がないので写真的には邪魔者対策をしなくて済む好スポットといえる。




もともと杉林だったところを伐採して公園にしたので最初は 「禿げ山公園にしてどうする!」 と思ったのだけれど、それなりに植林して公園化を図ったようで、まあだんだん見られるような体裁になってきた。桜の手前に植えられているのは梅で、2週間ほど前はこちらのほうが見頃だった。




切り株は所々がそのまま放置プレイになっているが、まあこれはこれでちょっとしたオブジェといった感でイヤミはない。




それにしても、やはり電線がないというのは素晴らしい…ヽ(´ー`)ノ




沼野田和方面をみると、ここでも水田にぼちぼち水が入り始めている。




頂上から那須塩原駅+那須連山方面を望む。ちょっと霞がかって山容にクッキリ感が足りないが、まあそこはそれw




空ばかりではなく背景が暗い状態での桜も撮ってみた。構図的にはイマイチだけど背景が暗いと桜のような淡い色彩の花は引き立つらしい。…できればもう少し真っ黒な背景であってほしいな(^^;) うーん。




だいぶ日が傾いてきたので、夕方モードになる前に次のスポットを目指すことにした。




■大田原街道沿い




さて "大田原街道" と書いてはみたものの多少の注釈が必要である。ここで示すのは那須塩原駅から大田原市外に向かうr53なのだが、周辺の村々では昔から自分の集落を基準に城下町=大田原につながる道路をそれぞれ勝手に "大田原街道" と呼んでいたので、実はローカルな大田原街道は何本もある(^^;) ここはそのうちの一本である。

写真に見えるのはブリヂストン工場の敷地にある桜並木である。非常に目に付く位置で規模も大きいのでこの周辺有数の桜スポットといえる。ただし道路の交通量が多くクルマを止めるスペースも無いので、車窓から眺めておしまい的な立地である。




大田原市に入って蛇尾川の今泉大橋。ここにはちょっとした休憩スペースと駐車スペースがある。




川の土手沿いに桜並木があり、ちょうどイイカンジである。観賞用というよりは土手の保全の目的で根を深く張る桜が植えられたというところだろうか。




川面をみると、もう周辺の木々は芽吹いて 「萌え」 モードに入っているようだった。




このぶんだと…桜のフライングに続いて、その他の花や緑の季節もスーパーダッシュで進みそうだな。すこし予定の立て方を変えないといけないかもしれないw




■美原公園




いよいよ本日最後のスポット、美原公園にやってきた。大田原市街地から2kmほど西に寄ったところで、現在は公園本体と運動場、市営体育館、西原小学校、大田原中学校が集中して隣接しているが、実態としてはいずれも美原公園の一部のようなものである(…まあ、学校は別か ^^;) 第二次大戦中は中島飛行機(ゼロ戦を作っていた会社)の工場があったところで、戦後は工場は解体されて非軍事の公共施設用地となった。




桜はちょうど満開のピークで、風が吹くと桜吹雪が舞い散る情緒ゆたかな雰囲気であった。このアングルだと逆光気味でなんだか色彩がパッとしないが、咲き具合としては非常によろしい。




すっかり西日だが巡光気味で撮ってみる。やはり桜の色を出すには逆光より巡光だな。同じ場所を撮っているとは思えないこの見栄えの差はいったい…(^^;)




幹からちょこんと出た花芽。盆栽みたいな趣があってこれはこれで良いヽ(´ー`)ノ




風が吹くたびにはらはらと桜吹雪が舞っていく…。街中にあって桜の名所と言われている割に、ここではテキヤもおらず酒盛りドンチャン系の花見客もいない。みな静かにやってきて静かに桜を眺めて去っていく…という、そんなスタイルの花見スポットとなっているようだ。




こちらは池のほとりの枝垂桜。電線や民家があるので基本的にアップで撮るかアオリで撮るか…というちょっと窮屈な被写体だけれど、なかなか立派な枝振りなのであった。




花のアップ。八重咲きでピンク系の強い色調だ。カメラ事情からいえばこういうはっきりとした色調のほうがソメイヨシノよりも失敗が少なく撮れる。(風で揺れやすいという別の問題はあるのだけれど…^^;)



もう一丁、アオリ気味で一発。・・・どうも撮り慣れないせいかイマイチカッコよさが出せないな…(汗)




池をみると舞い散った桜吹雪が水面でゆらゆらと踊っていた。まだ花びらが新鮮なためか、非常に美しい。




こちらは風に寄せられた桜吹雪の残骸。




アップで撮ってみると、まるで羽根布団のようにふわふわとした質感なのであったヽ(´ー`)ノ 案外、こんなものが心象風景として長く記憶に残ったりするのかもしれないな…などと思ってみた。

・・・さて、今回の周遊はここでいったん区切りとしたい。来週あたりは塩原方面がイイカンジになってくる筈だ。うまい具合に晴れてくれることを祈りたい ヽ(´ー`)ノ


<完>