写真紀行のすゝめ:お出かけとか


レンタカーでGO!


今回はレンタカーについて書いてみます。筆者は半径300kmくらいなら自前のクルマ(X-Trail)で出かけて行きますが、それ以上遠くの場合は飛行機や新幹線で移動して、現地ではレンタカーを使うことが多いです。

マイカー道楽を貫徹しないのは休暇の日数をそんなに取れないためで、移動に丸一日充てて良いなら栃木から西日本まで走っていくのも悪くないのですけれど(^^;)、なかなかそうはいかないのです。だいたい 新幹線の300km/h、ジャンボジェットの800km/hに対抗するには、X-Trailのエンジンがどれほど頑張っても、或いは筆者の正体が赤城山麓の謎の豆腐店の息子であっても、道路交通法の壁が対等の勝負を許してくれません(ぉぃ)。

…そんな訳で、レンタカーなのです。…といっても実はあまり書くことがないので、ここはオーソドックスに借り方の解説でもしてみましょうか(なんだその投げ遣りな展開はw)




クルマの借り方


レンタカーを借りるには、国内であれば免許証1枚あれば事足ります。海外だと一部日本の免許証の通じるところもありますが、一般的には国際免許証とクレジットカードが必要です。手続きはほぼ一緒なので、ここでは日本国内の事例を書いていきましょう。

レンタカー会社の事業所は鉄道主要駅の周辺、および空港に隣接しています。自動車会社の系列、リース会社の系列、独立系などがありますがサービス内容に大差はありません。検索サイトで 駅名+レンタカー などで検索し、利便性のよさそうなところを選びます。(※料金的には地元の独立系業者が安めの設定になっていることが多い)

クルマはコンパクトカー、ミドルセダン、ハイクラスなどいくつかのクラスに分かれています。個別の車種を選ぶことは普通はせず、どのクラスのクルマかによって料金が決まります。具体的にどの車種が借りられるかは配車の都合によって当日決まり、無理を言えば特定車種が借りられるかもしれませんが、普通は行ってみないと分かりません。旅行者に人気があるのは圧倒的に料金の安いコンパクトクラスで、競争率はかなり高いです。観光シーズンの週末だと2〜3週間以上前から予約を入れておかないと借りられない場合があります。

希望のクラスを決めたら、次にレンタル期間を決めます。レンタカーは時間商売なのでタイムリミットにはシビアです。おおよそ6時間、12時間、24時間のメニューがあり、以降、1日(24時間)単位で増えていきます。時間を超過すると延滞料金がかなりシビアなレートでかかってきますのでよく考えて期間を決めましょう。また当たり前ですが業者の営業時間外には手続きが出来ないので、翌朝早朝から乗り出す場合には前日の夕方から借りておく必要があります。

期間を決めたら、保険オプションを指定します。万一事故を起こした場合の保障について業者の用意した数段階のメニューがあり、どれが良いとは一概に言えませんのでこれは自己判断で決めましょう。ここまで来たら、書類にサインをして料金を支払います。(クレジットカードが要求されるケースがありますが、現金でも支払えます)

ここでいよいよクルマと対面することになりますが、いきなりは乗れません。係員と一緒に車体の周辺を周回し、傷の有無の確認と、書類へのサインを求められます。さらに事故を起こした場合の連絡方法と、返却時にはガソリン満タン返しにするよう注意を受けて、はじめてクルマのキーを渡されます。このとき周辺のドライビングマップも一緒にくれる筈なのでもらっておきましょう。これでようやく乗り出すことができます。




走れ、走れ…!


そんな訳で、乗り出したら思う存分、走り回りましょう。
レンタカーの良いところは、バスや鉄道のように決まったコースを決まった時間でしか移動できないという縛りがないことです。道路さえあれば、どこまでだって行けます。

そして気に入った風景があれば、そこに止まって幾らでも風景を眺め、撮影することができます。予定になかった脇道に迷い込み思わぬ風景と出会うこともありますし、あの丘、あの橋の向こう側へ行ってみたいと思えば行くことができてしまいます。これが自分の意志で何とでもなってしまうのですから、素晴らしい♪ヽ(´ー`)ノ

…でも、自由が大きい反面、現地入りする前に予習をして自分なりのテーマでルートマップを作っておかないと、途方に暮れてしまうのもレンタカーの旅の特徴です。意思の弱い人、自分で決められない人、事前リサーチをしない人…こういう種類の人は、せっかくの機動力を有効に使えないような気がします。(まあそれも自由のうちといえばその通りなのですが ^^;)

なお目標を定めずにテキトーなドライブを楽しむ場合でも、行動限界点くらいは決めておかねばなりません。返却が翌日以降なら好き勝手に走っても構いませんが、当日返却の場合には所定時刻までに戻れるよう 「午後○○時にはせめてこのくらいの距離感の地域に戻っている」 などとアタリをつけておきます。




移動ロッカーとしてトランクに荷物を載せておく際には


荷物の軽量化の頁でコインロッカーの競争率が高くて…ということを書いたと思いますが、レンタカーは重い荷物を積んで移動ロッカー的にも使えます。特にホテルにチェックインする前、あるいは日程最終日にチェックアウトして新幹線/飛行機に乗るまでの間の荷物の格納場所としては重宝します。

ただしあくまでも移動時の一時的な使用に留めましょう。レンタカーにはナンバープレートが 「わ」 で始まる規定があって、ここから容易にレンタカーであることが分かってしまい、車上荒らしの標的になりやすい特徴があります。さらには旅行者には滞在時間に制限があり警察に届けを出さないケースが少なくないことを犯罪者はよく知っています。いまどきの窃盗犯は貧しい人が出来心で…というのではなく、悪意のある確信犯が集団でビジネスとして渡り歩いているケースが多いので、とにかく標的にならないよう気をつけましょう。

被害に遭わないためには荷物をクルマに載せないのが一番ではありますが、それが難しいならせめて外から見えないようにしておきましょう。トランクルームのボードの下等、見えにくいところに格納しておくだけで効果があります。なお窃盗団は短時間で仕事を済ませるためにハンマーでガラスを割ったりバールでトランクをこじ開けたりと手荒な行為に及ぶので、車体の損傷も派手になります。修理代の請求は全部利用者側に来ますので、用心は十分に。特に撮影旅行では交換レンズ(犯人には値段の高い/安いなど関係ない)などをゴロンと助手席のシートになど置かなように…。




返却時


さて楽しいドライブタイムが終わって、返却となるのですが…案外これが、忙しいのです。特にぎりぎりまで景色を眺めてダッシュで戻ってきた場合など、契約時間に滑り込みセーフとなることが結構多くなりますので…(^^;)

ここで最も悩ましいのが、ガソリンの満タン返しです。レンタカー会社はあまり遠くのスタンドで給油されるとメーターに現れない分のガソリン消費分が損失になるので、事業所近くのスタンドを指名してきます。しかしそのスタンドは少々遠回りなUターンが必要など、土地勘がないと入りにくい位置関係のところが少なくないのです。駅や空港の近くで道路が渋滞気味だったりすると、スタンドに入るだけで平気で10分、20分と時間が過ぎてしまい 「これじゃ間に合わないよ〜」 …と悩ましい展開になったりもします。

こんなときは、給油は無視してレンタカー会社にクルマを返すのが得策です。給油なしで返却した場合、レンタカー会社では市場価格より割高なレートでガソリン代を清算することになりますが、仮にリッター5円のプレミアムが付いたとしても、たとえば30Lの給油で150円程度の出費にしかなりません。これが時間延滞になると1000円単位でプレミアムが付きますから、給油は無視してでも時間内に戻った方がお得なのです。

クルマのキーを返却すると、それでお役御免…とはならず(笑)、最後に係員と一緒にボディの傷状況を確認してサインをする儀式があります。もしドライブ中にバンパーを擦ったりすると、乗り出すときの保険でカバーできる程度のものであればお咎めはありませんが、深い擦り傷などが入っていると補償金を支払うことになります。旅行者にとっては帰りの飛行機や新幹線の時間が迫っているのであまりゴネている余裕はありません。モメてしまったときは社会勉強の授業料と思ってぺナルティをきっちりと支払って、スッキリしましょう ヽ(´ー`)ノ

※レンタカー会社ではキズの発生は日常茶飯事なので、ベッコリと大きな凹みを作ってしまっても淡々とビジネスライクに処理が進みます。ゴネてもあまり得はありません。…が、逆に言えば過剰に恐縮する必要もないので、金銭で解決できるものは金銭で済ませましょう。