2006.04.22 沖縄旅行記(その4)
【国立沖縄記念公園】
瀬底島からまもなく、国立沖縄記念公園に到着した。看板には海洋博公園と記載されている。ここは1975年に開催された沖縄国際海洋博覧会の跡地を公園として整備したものである。
海洋博は沖縄の本土復帰(1972年)後のシンボル的イベントとして国家事業として推進されたものだ。でも当時の状況を調べれば調べるほど気の滅入るような話題ばかりが出てきて、途中で調べるのをやめてしまった(-_-)。当時は安保闘争の盛んな時代背景もあって、この博覧会は左翼過激派、労組、さらにはマスコミによる格好の攻撃目標になり、かなりドロドロとした攻防があったのである。博覧会に出席した皇太子(現天皇陛下)に過激派が火炎瓶を投げつける事件が起こったのもこのときのことだ。このあたりの時代性をみると、全共闘世代というのがロクなことをしなかったことがわかる。
さて当時の左翼マスコミによって「失敗だ」とさんざん酷評された海洋博だったが、観光客数をみれば前年(1974)の80万人が開催年(1975)には155万人とほぼ倍増した。閉幕直後はまた80万人台に落ちたものの、知名度向上などによって明らかに来訪者の増加ペースは速まり、閉幕3年後の1979年には180万人と海洋博開催時をしのぐほどになった。その後も増加基調は続き、現在では年間の観光客数は500万人を越える。統計を見る限り、振興の起爆剤としての役割は十分にあったといっていいだろう。
ついでに言うと、博覧会跡地が "国営公園" になったのは開催時の混乱と「海洋博不況」へのフォローの意味もあったらしい。国営公園は1県に1箇所が原則で、沖縄には既に首里城公園があった。そこを無理やり曲げて、首里城地区と海洋博地区の2分割体勢だが公園単位としては1つというウルトラCでさらに整備のための国費を投入する口実がつくられたのである。結果として、とてつもなく広大でゴージャスな公園が出来上がった。もちろん観光パンフレットにはそんな政治的な経緯は書いていない。
・・・とまあいろいろあるのだけれど、ここは旅と写真のサイトなので、政治的な背景はそれはそれとして、素直に景観と展示内容を楽しむことにしよう。
案内板をみると全長4kmちかくある公園内には5分に1本くらいの間隔で電動バスが巡回しているらしい。端から端まで片道分を脇目も振らずにスタスタ歩いたとしてそれだけで1時間はかかる。園内施設を真面目に見て回ろうと思ったら、バスを使っても1日では足りないだろう。
筆者の本日の持ち時間はせいぜい3時間くらいである(寄り道のしすぎはまあ、ごにょごにょととして… ^^;)。今回は水族館とエメラルドビーチくらいに狙いを絞ろうか。
さて園内に踏み込むと、生垣で作られたウェルカムメッセージが現れた。なにげに 「ふーん」 と見過ごしてしまいそうだけれど、生花でこれを作るのはメンテナンスを含めて考えると実はとても手間暇がかかる。そのコストを負担しているのは誰ですか…なんて野暮なことは言わないけれども、振興費が潤沢に降ってくるとこういうことができちゃうんだな、とは思ってみた。
シーサーの門から花の階段が海の直前まで続く。これも生花で、おそらくはプランター単位でどんどん新しいものに替えられているのだろうが、野暮なので以下省略(^^;)。季節柄、端午の節句が近いためか鯉幟が上がっていた。
おや…よくみると、鯉に混じってジンベイザメが泳いでいるな(笑)
さて、公園の正面玄関のすぐ先に美(ちゅ)ら海水族館がある。最近は 「とりあえずここを押さえておけば沖縄に行ったことになる」 というくらいメジャーになっているらしい。
あっちではイルカのショーもしているようだけど、とりあえずは水族館に入ってみよう。
中はこんな感じであった。とにかく水槽がでかいので驚くヽ(´ー`)ノ
おお、さすが熱帯魚は鮮やかだな。
巨大水槽の前で人だかりができていた。しばらく待っていると巨大な魚がゆらりと回遊してきて 「おお〜」 とどよめきが走る。水族館のシンボルともいえるジンベイザメである。想像していたよりもずっと巨大だった。
実はこの水槽脇はカフェになっていて、お茶を楽しみながら回遊する魚を眺めることができる。水槽は厚さ60cmのアクリル製で、海水7500トンを擁するそうだ。
少し水槽に寄ってみた。見上げるような水槽に、全長10mを越える魚が悠々と回遊する様は見ていて飽きない。
ここは一応真面目な水族館でもあるので資料展示もなかなかに見所は多い。映像的な面白みということでは、サメの開きが印象的だった。
個人的にはこの輪切り展示が気に入ってしまった。・・・学習より先に「おいしそう」などと言ってしまいそうだw
人の列に押されるように水族館を出て、もうひとつの目的地、エメラルドビーチ を目指す。
おお…、微妙だった日差しがまた復活してきた。
エメラルドビーチは公園北端に整備されている海水浴場だ。カタログ上の収容人数は3000人だそうで、小さな岬を挟んで3箇所の砂浜が連携する。この季節は海開きはしているものの観光的にはまだオフシーズンで、浜で泳いでいる人は数十人くらいだった。
しかしまあ、人が少ないというのは写真を撮るうえでは都合がよい。
うまいタイミングで日照が得られたので、文字通りのエメラルド色が現れた。夏の日差しであればもう少しキラキラ感が出たかもしれない。とはいえ天気予報が雨60%と言われていた中での日照でもあり、まあ満足すべき状況かな。
そのまま、岬の突端まで歩いてみた。
もう日が傾いてきている。逆光をうける向きでは海面がキラキラと輝いて美しい。
遠くをフェリーが航行していく。聞こえるのは波の音だけ。いいねぇ。
足元に無数に散らばる珊瑚のかけらのひとつをひろってみた。
浜の管理者からみれば、おそらくゴミみたいなものだろう。でもここに来た記念に、ひとつ持って帰ることにした。
<つづく>
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