2016.10.10 那須:姥ヶ平の紅葉




紅葉を見てまいりました(´・ω・`)ノ



さて今回もいつもの如く姥ヶ平の紅葉の様子をレポートしてみたい。毎年毎年同じようなレポートでだんだん書くことも無くなってきてしまうのだが(笑)、まあ定点観測のような意義はあるだろうから今年も書いてみることにする。

なお知らない方のために補足しておくと、姥ヶ平は栃木県の山岳地帯で一番最初に色づくとされる紅葉スポットである。標高1600mの落葉広葉樹の群落で、背後に茶臼岳の噴煙をみることが出来、紅葉の定番の写真スポットになっている。




今年は例年に比べると気候の季節変動に少々特異な傾向がみえた。9月も末になるまで残暑が長引き、秋雨前線=夏の空気と秋の空気の境界線が9月29日なっていきなり南下して10℃以上も気温が低下したのである。これによって、例年なら一ヶ月あまりかけて徐々に下がっていく気温レベルが、いきなり夏から秋に切り替わった。

過去のデータから筆者は最低気温が3℃以下の冷え込みが3日以上積算するというのを紅葉の見頃を見定める境界値とみている。それに従えばこの日の積算日数はちょうど条件を満たすことになるのだが、あまり急激に冷え込みがくると緑色が消失する前に赤色が立ち上がってきて冴えない色になりはしないか、少々心配なところがあった。・・・が、それもひっくるめて今回は景色を楽しむことにしよう♪




■ 車中泊組の脅威、高まる!




ということでこの日、筆者は午前1時前に自宅を出て一路茶臼岳を目指した。年々駐車場の争奪戦は厳しさを増しており、明け方に出かけたのではもう間に合わない。もうそろそろ限界じゃないの感もあるので、今回はそのへんの見極めも兼ねて状況を見てみよう。




途中、展望台から黒磯市街方面を眺めてみた。

天気予報によれば西方から雨雲の塊が接近中だそうで、今日はあまりすっきりとした晴天にはならないらしい。見れば街明かりが雲を下から照らして幻灯機のスクリーンのように浮かび上がらせている。・・・せめて視界が確保できるくらいの空模様であってほしいところだが・・・さて、どうなることやら。




展望台から先は街灯が一本もない道が続く。本日のように月明かりのない夜は本当に闇夜になってしまうので、LEDライトの一本ぐらいは装備しておきたい。

※最近はこんな中を自転車で登ってくる猛者がいるらしいのだが・・・せめて反射シールなりライトなり、存在がわかるような工夫はしてほしいと思う。特に坂道を下ってくる自転車にヘアピンカーブですれ違うのは、マジでかなりヤバいヽ(`◇´)ノ



さて峠の茶屋駐車場まで登ってみると、なんとまだ午前二時前だというのに既に駐車場は満杯であった。 さらに一段下のロープウェイ駐車場は進入禁止という無慈悲な仕打ち・・・orz

見ればクルマは皆車中泊組だ。クルマで寝ている人もいればテントを張っている人もいて、どうやらもう前日(金曜日)の午後から準備万端で陣取っているらしい。多くは首都圏からの来訪者で、地元の那須ナンバーや宇都宮ナンバーは少ない。・・・それにしても、こいつは参ったなぁ。




仕方がないので峠の茶屋から二段下がって大丸温泉駐車場にクルマを停めた。写真ではガラガラに見えるけれどクルマはどんどん登ってきており、ものの30分もしないうちにここも埋まってしまった。・・・やれやれ。

やがて風が強くなってきて、轟々と荒れ模様になった。こういうときは慌てても仕方がないので仮眠でもとって待つことにしよう。




■ ロープウェイ経由でショートカットコースへ




さて夜が明けるとこんな状況であった。クルマはどんどん登ってくるけれども、明るくなってからやってきてももはや駐車スペースは無い。競争原理とは実(げ)に恐ろしき哉。




さてクルマを停めた大丸温泉からロープウェイ山麓駅までは水平距離でおよそ1km、標高差が130mである。これは30階建てのビルを階段のみで登るくらいの距離感になる。一見するとどうということのない経路にみえるかもしれないけれども、長距離ドライブをしてきていきなりこのコースを登り始めると意外とキツいので、軽いストレッチくらいはしておこう。

それはそうと、本日は空模様が怪しいので筆者は当初予定していた朝日岳→牛ヶ首→姥ヶ平コースは避けた方がよいと判断し、短時間トライを決めて早々に引き上げる方針でいくことにした。午後には雨雲の塊がやってくる。それまでにはリターンするのだ。




山麓駅まで登ってきて朝日岳をみると、山頂部分がちょうど雲にかかっていた。もうあと500mも高いところに露点があれば邪魔にならないのだけれどなぁ・・・




駅舎の中はこんな感じである。ちょうど黒磯駅からの始発バスが着いたところで、人がドド−っと流れ込んできていた。那須ロープウェイは混雑が増えてくると融通を利かせて連続運転になる。筆者もこの臨時便で登ってみることにした。




そんなわけで早速サクっと山頂駅である。気温は5℃。空気はひんやりとしている。しかし歩き出せば体温は上がるのでそれほど寒いという感覚はない。




ここから見渡す峠の茶屋方面はこんな状況である。駐車場(1460m)の周辺はまだ紅葉には少々早いようだが、背後にある鬼面山(1616m)はだんだん赤色を増してきている。ただしその色はまだ若干渋めだ。やはり緑色が消失する前に赤色が立ち上がってもいまいち冴えないらしい。




もう少し視線を山麓側に移してみると、標高の低いロープウェイ山麓駅(1380m)近傍はこんな感じでまだ目立った色づきはない。鬼面山と比較するとわずか200mばかりの標高差なのにこれだけの差を生じているわけで、"紅葉" という現象の微妙さ加減が伺える。




おっといけない、そんな独り言をつぶやいている間に、皆登り始めているではないか。




雲具合はちょうど筆者のいる標高ぐらい。こいつに飲み込まれないうちに姥ヶ平に到着しなければ。とにかく、本日は短期決戦でGO! ヽ(`◇´)ノ


<つづく>